本記事は、「年利4%のドル定期預金に乗せられた話」の後日談です。
(わたしの知人が、某メガバンクに手数料をがっつり引かれる金融商品を買わされた、という話です)
2018年3月〜5月の2ヶ月で満期を迎えたドル定期預金…結果はどうなったのでしょうか?
外貨定期預金を勧められたあらすじ
その前に、簡単にここまでのあらすじを。
某金融機関に預けていた定期預金が満期になった知人。
銀行員に、
「元本が減らない方法で貯めたい」
と伝えたところオススメされたのが、外貨定期預金(米ドル2ヶ月もの 年4.0%)でした。
為替手数料は
1米ドルあたり往路0.5円、復路1円。
この商品は、
「年率表示の大きな利率と手数料の優遇に目を向けさせて、実は手数料をがっつりとる代表的な商品」
だったのです。
実際に計算すると、為替に変化がない場合は元本が100万円だとすると約9000円損することに…。
(詳細は前の記事をご参考ください)
さて、
2ヶ月経った結果、資産はどれだけ増減したのでしょうか。
為替変動の結果は…?
結論から言いますと、
約10万円儲かりました!!
えーーー!!
この2ヶ月のあいだに、為替は約1ドル105円→110円へ比較的大きく円安に動きました。
前記事同様に計算すると…
——–
- 前提
- 円→ドルへ変換
- 利子の計算
- ドル→円へ変換
- 為替リスクを伴う
- 手数料がかかる
円→ドル換金 1ドル=105円とする
ドル→円換金 1ドル=110円とする
元金を100万円とする
為替手数料=0.5円(1ドル当たり)なので
元金100万円をドルへ変えると
1,000,000 ÷ (105+0.5)
= 9478.67ドル
利率は年4%なので2ヶ月分の値を出す。
20%の税引後の利子を計算する。
9478.67ドル×4%÷12×2×0.8
= 50.55ドル
満期時点で総額は
9478.67+50.55
= 9529.22ドル
円に戻す時は
1ドル=110円
為替手数料(復路)=1円(1ドル当たり)なので
9529.22×(110-1)
= 1,038,685円
元金は100万円なので…
38,685円の黒字!
ちなみに後々聞いた話、元の預け入れ金額は300万円だったそうで「10万円くらい儲かった!」とのこと。
損しなかったことは嬉しいけれど…
知人が損しなかったことは純粋にとても嬉しい。
しかし、これに味をしめて欲しくない…ちょっと負けて勉強代だと思ってもらうくらいがちょうどよかったかも…などと思うのでした。
定期預金とはいえ為替手数料で資産が目減りする可能性がある事を伝えた時は、
「もう絶対やらない!」
と言っていた知人ですが、嬉しそうに
「かなり利子がついたよ!」
と言っていたので、これはまた買ってしまうかも…。
それにしても、やはり為替のリスクがあるとか、手数料の優遇は片道だけだとか、そういうことを正確に伝えずに(または理解できない客に)このような商品を売ることはいかがなものでしょうか…
改めて、わたしは
理解できるものにしか手を出さないようにしようと思いました。
外貨預金は
以上のことを覚えておきたいと思います。
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